2021年03月08日
前回、無痛分娩で使用する薬が過剰に入っていないかを確認する方法があるということをご報告しました。今回はその内容を具体的にお話ししたいと思います。
①記録による確認
記録から1時間当たり〇〇ml投与できるというように計算して安全な量を見ていきます。さまざまな文献や経験から一般的に安全な量がわかっているため、その範囲内の投与量にします。
②麻酔範囲の確認
麻酔の範囲が過剰に広がっていないかを確認します。冷たい氷を皮膚に当て、適度な範囲に麻酔が広がっている必要があります。逆に広がりが足りない場合は、効きにくくなっていることや、足りないことを示唆しています。
③症状による確認
麻酔薬が多くなると、めまい、耳鳴り、味覚異常などの症状が出ることがあります。このような症状がないことを投与するたびに確認していきます。この症状が出た場合、すぐに薬剤投与を中止すれば、大事には至りません。
これらのように複数の方法によって過剰投与を防ぎ、完全無痛分娩が行えるようになりました。