2021年08月30日
局所麻酔中毒は硬膜外に投与される薬剤が血管の中に直接入って起こる、または大量に硬膜外に投与された薬剤が血管内に吸収されて起こるものです。血中の局所麻酔薬濃度が高まることで、脳に様々な影響を与えます。前者の場合は、症状は急激に起こりやすいですが、後者の場合は何回かにかけて薬剤が投与されているので、徐々に徐々に血液中の濃度が上昇するため自覚症状も段階的に悪化します。
局所麻酔中毒の初期症状は、めまい、ふらつき、耳鳴り、味覚異常、口や舌のしびれ、ろれつが回らない、多弁、興奮といったものが認められます。これらの症状はすべて満たすことはまれで、いくつかの症状のみが出ることのほうが多いです。
多弁や興奮は他覚症状(他人が気づく症状)なので、それ以外の症状が一つでも認められた場合はスタッフにすぐに伝えましょう。
早期発見早期治療が何よりも重要です。